タカラヅカ・スカイ・ステージの「見どころ」、「おもしろさ」を伝えるM・Kさんのコラム「番組チェック!」。タカラヅカ・スカイ・ステージが開局する3ヶ月前の2002年4月17日より始まり、現在も続いている長寿人気コラムでもあります。毎月、お勧め番組を取り上げ、出演している生徒の成長や番組の見所を臨場感をファンの目線で書き綴っています。紹介されている番組がきっと見たくなりますよ。
全国的な梅雨明けもそろそろ。いよいよ夏がやってきます。今年は猛暑が予想されていて、実のところすでに昼は30℃ごえ、夜も熱帯夜続きで、私少々バテ気味です。
そこで今月の番組チェックは、新音楽番組「なみだのでるうた」。タカラジェンヌの爽やかな歌声で暑さをしのぎましょう。
これは毎回テーマを決め、募集した視聴者からのリクエスト曲を、タカラジェンヌが歌うというもの。リクエスト曲の条件はまず"宝塚の曲以外"。宝塚の曲以外ならなんでもOKという幅広いジャンルですが、とくに"新旧のJ-POP"に力を入れてます。そして応募した視聴者の方に、リクエスト曲にまつわるご自身の心情や思い出などのエピソードを教えてもらい、それを出演者が朗読し、歌うというのが、基本的な趣向。視聴者の想いが伝わることで、歌の感動がよりいっそう広がります。
今月7月は、初回スペシャル。"別れ"をテーマに、花組から未涼亜希、桜一花、紫峰七海、初姫さあや、日向燦の5名が出演し、登場順に「遥かな人へ」、「涙そうそう」、「翼をください」、「千の風になって」、「道」、「蕾」の6曲を聞かせています。
番組は未涼と桜の、番組紹介のコメントからはじまり、最初は日向のソロで「遥かな人へ」。舞台では個性的な演技で目立つ日向が、ていねいに若々しく聞かせます。
続く「涙そうそう」は、3人姉妹の長女である投稿者が、別れて住む妹たちへの想いを綴った手紙の朗読の後、桜がしっとり歌います。娘役ならではの美しく澄んだ声と歯切れのよい発声、豊かな表現力で、想いが深く伝わります。
そして紫峰が「翼をください」を歌います。素顔の紫峰は、貫禄たっぷりの舞台姿とはまた違って、きれいなお姉さんといった風情。深いアルトが心地よく響きます。
続いて名曲「千の風になって」。小児癌で次男を亡くした母親の切々とした心情を初姫と日向が読み、初姫が切々と、そして凛と歌い上げます。「千の風になって」は退団した彩乃かなみの十八番でしたが、初姫もまた自身の持ち味で聞かせています。亡くなった人の想いを風に託して歌うこの歌は、やはりタカラジェンヌに似合います。
ソロの最後は未涼の「道」。卒業式の夜、2人だけのカラオケ。進学で地元を離れる彼女に、恋人が最後に歌ってくれた曲でした。未涼の歌は、なんていうんでしょうか、深くやわらかな歌声に情感があふれ、一つのドラマを見ているよう。説得力がありました。
5人が感想を述べあったあとの最後の曲は、全員で「蕾」。亡くなった祖母の思い出を紫峰が読み、コーラスに。コブクロの名曲がしっとり響きます。
聞き慣れたおなじみの曲ばかりですが、まとめて聞いてみると、タカラジェンヌの歌は、品がいいですね。素直な歌唱が、編曲を担当した吉田優子先生のピアノに、曲により池田定男さんのギターも加わった、シンプルな伴奏もあいまって、曲のこころをまっすぐに伝え、感動を誘います。それに出演者はもちろん演技巧者ばかり。淡々と歌っているようで、曲のドラマをみごとに引き出していて、聞き惚れました。たっぷりと曲を聞けるのもうれしいですね。私、画面を見ながら、思わず口ずさんでしまいました。みなさん発声がクリアなので、歌詞はよくわかりますが、できれば歌詞のテロップが流れれば、もっとうれしいかな。これはお願いです。
リクエストはスカイ・ステージのホームページで応募できるそうです。第3回「夢」、第4回「雪」が募集中です。こんな歌を聞いてみたいと…応募してみたくなりました。
さて次回、8月の番組チェックは、どれにしましょうか。昨年の雪組全国ツアー公演、『星影の人』『Joyful!!II』が早くも登場しますし、水夏希がオスカルに扮した'06年星組『ベルサイユのばら』−フェルゼンとマリーアントワネット編−、今年のバウ公演、真野すがた主演の『蒼いくちづけ』も見られます。その他オリジナル番組も目白押し。お楽しみにお待ちください。M・Kでした。
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