HOME > NOW ON STAGEダイジェスト[宙組・東京宝塚劇場『維新回天・竜馬伝!』『ザ・クラシック』]

NOW ON STAGE 宙組・東京宝塚劇場公演『維新回天・竜馬伝!』『ザ・クラシック』

幕末青春グラフィティー『維新回天・竜馬伝!』−硬派・坂本竜馬III−
作・演出:石田昌也
1989年(宝塚バウホール)、1996年(シアター・ドラマシティ)に、花組・真矢みき主演により上演した『硬派・坂本竜馬』を宝塚大劇場用に大胆にリメイク。男の友情、男女の愛をテーマに、飛び抜けた行動力と優しさ溢れる人間的な魅力で、維新の主役となった自由人、味方からも敵からも愛された竜馬の颯爽とした生き様を、激動の時代に若い命を燃やした志士たちや竜馬を愛した女たちとのかかわりの中で描いた「痛快娯楽時代劇」。
徳川幕府の政策に不満を持つ薩長肥後・西南大藩の志士たちは、朝廷を中心とする新国家建設に乗り出した。鎌倉幕府より700余年続いた「武士」の時代が、終わりを告げようとしていた。
グランド・レヴュー『ザ・クラシック』−I LOVE CHOPIN−
作・演出:草野旦
浪漫主義を代表する作曲家ショパンが生んだ数々の名曲を中心に、華麗で荘厳なクラシック音楽の世界をレヴュー化。
ピアノの詩人と呼ばれたショパンの「幻想即興曲」「革命」「別れの曲」など、夢見るような美しい旋律にのせて、観る人を優雅で気品に満ちた世界に誘う"ザ・クラシック"。
現実を超越する永遠の世界を夢見た浪漫主義の香りが漂う、宝塚歌劇ならではの華麗な作品。
宙組公演『維新回天・竜馬伝!―硬派・坂本竜馬III―』と『ザ・クラシック―I LOVE CHOPIN―』が、宝塚大劇場公演をへてますますパワーアップされ、東京宝塚劇場で上演中です。今回の座談会には、貴城けいと紫城るいの主演コンビに加え、組長の美郷真也、副組長の寿つかさが出席。宝塚での公演を終えた手応えや東京への意気込みをなごやかな雰囲気のなか楽しく語っています。この公演は貴城けいと紫城るいには残念ながら最後となりましたが、1か月半の公演がよほど充実していたのでしょう。明るい表情が印象的です。美郷と寿の司会で2人は、退団を控えた今の心境も率直に聴かせてくれました。
●宙組に来て半年とは思えないなじみ方…貴城
『維新回天・竜馬伝!』の役についてそれぞれ自己紹介したあと、貴城が美郷と寿に「まずここ、突っ込んでいいですか?」…美郷と寿はポスターから切り抜いた貴城と紫城の顔写真を洋服の胸につけて出席していたのです。
| 美郷: |
今日は2人を胸に、2人のことをガンガンに話していこうということで… |
| 貴城: |
(笑)よろしくお願いします |
| 美郷: |
大劇場も無事に終わって。
アッという間でしたね |
| 貴城: |
ねぇ〜無事に…けっこうハードでしたね |
| 美郷: |
ハードでした |
| 貴城: |
私たちに限らず、宙組全員が無茶苦茶ハードスケジュールのなか動いていて、でもみんな元気に過ごしていてよかったなって |
| 美郷: |
よかった…でも(貴城に)なんですかね、この慣れた感じは |
| 寿: |
ウチの組にね、この場にでなくて |
| 貴城: |
(うれしそうに笑う) |
| 美郷: |
この場にもとっても慣れているけども、宙組にもね。なんだか信じられないね。まだ半年? |
| 貴城: |
そう半年。『コパカバーナ』の稽古が始まったのがちょうど7月の初めぐらいだから…半年 |
| 寿: |
ウワー、考えられない |
| 美郷: |
ずっと前からいるみたい |
| 寿: |
みんなの食いつき? |
| 美郷: |
みんなの食いつきもすごかったし、カシちゃん(貴城)の食いつきも |
| 貴城: |
アハハ…食いついて、食いついて |
| 美郷: |
カシちゃんの入りこみ方もすごかった |
| 寿: |
みんな、自然にね |
| 美郷: |
いい具合に、自然に |
| 貴城: |
ホントにありがたい…ですわ(笑) |
| 寿: |
いやぁ〜こちらこそ…ですわ |
| 紫城: |
(うなずく) |
| 美郷: |
だから大劇場もすごく活気があって、みんなが新鮮で。もちろん専科の(立)ともみさん、まりさん(邦なつき)さんにも応援をいただいて。であと、新鮮といえば蘭寿(とむ)もいたし、北翔(海莉)もいたし、みんなと一緒になるのは今回はじめてなわけで。すごく新しい風があちこちに入って、みんないい刺激になったね |
| 寿: |
本当ですよね |
●貴城は日本物のプロ。下級生をチェックしてました
日本物をほとんど経験していない宙組下級生。日本物が多い雪組から来た貴城は着つけからメイクまで細かくチェックしてました。
| 貴城: |
どう? お芝居で日本物慣れてないってずっと言ったけど。でももう、今は全然慣れているんじゃないのかなって思うんですが、私が見てて |
| 寿: |
どう? 日本物のプロとしては |
| 貴城: |
プロ!?(笑いくずれる) |
| 美郷: |
だってプロだもの、雪組は多かったから |
| 貴城: |
まぁほかの方よりはやっているかもしれませんが… |
| 寿: |
どう?大丈夫かな? |
| 貴城: |
うん。最初、お稽古始まったときとか、公演始まったときとか、お化粧のこととか、お着物の着方とか気になることがあったけど、今は、やっぱり1か月半舞台に立っただけはあるなっていうのを、東京公演のお稽古を見ても思って、公演中からもすごく感じていた |
| 美郷: |
しっくりしてきたのかもね、だんだん |
| 寿: |
確かにね。お稽古場の着物もちょっとはまともに着られるようになったのかも(笑) |
| 紫城: |
(笑)ねぇ〜 |
| 美郷: |
最初はどうしようかと思いましたね(笑)。ドンドン上がってきたりして |
| 寿: |
(笑)帯とかね |
| 美郷: |
男役なのにココ? みたいな感じでね。もっと下げて! みたいな感じだった。(貴城に)でもいいお手本がいるから |
| 貴城: |
(照れて)…そんなことないです |
| 美郷: |
でもホントに、下級生にとって大きいと思う |
| 貴城: |
…お稽古場だとみんなとまんべんなく顔を合わせられるんだけど、公演が始まるとホントに限られた人しか会えなくなっちゃうので、だから通りすがりに見かけた人とかに『ちょっと!』とか言って(笑)、『その眉毛がおかしい!』とか(笑)… |
| 美郷: |
カシちゃんチェックが入って |
| 貴城: |
そうそうそう |
| 寿: |
うれしいと思うよ、みんな |
| 貴城: |
メイクチェックが入るから(笑)…でもそう言うと次の日とか、2回公演だったら1回目のあとのお化粧替えのときに、『どうですか!?』ってちゃんと来てくれて。でも、たいがいまだイケてないんだけどね(笑)、『まだまだだな、ココをもっとこうして』って言って。でもそれを続けて、千秋楽までにはだいぶよくなった子がいっぱいいて |
| 寿: |
ありがたいねぇ |
| 紫城: |
(うなずく) |
| 貴城: |
(照れて)
そんなことないけど… |
| 寿: |
だって最初、舞台稽古ではお化けがいっぱい出たからね |
| 美郷: |
妖怪みたいだったものね(笑)…誰が誰だかわかんないのよねぇ。ちょっと待って、誰? あなた? みたいな(笑) |
| 寿: |
そうなの |
| 貴城: |
役、なんだっけ? みたいな(笑)。武士じゃないのに(目が)こ〜んなに吊り上がって。案外、武士の子たちがこんな感じ(目尻を下げて)になってて(笑)…。役なんだっけ? 身分は? みたいな感じだった(笑) |
| 美郷: |
面白いことになってましたね。でも1か月半やればね。…どう? るいちゃん(紫城)は? |
| 紫城: |
お稽古場で着物姿のみんなを見るだけで新鮮じゃなかったですか? 華やいだ感じがいつもよりしてて |
| 美郷: |
いつも地味かしら(笑) |
●ショー『ザ・クラシック』…楽しかった酔っぱらいの場面
ショーの話になって…。貴城が楽しかったのは中詰めの酔っぱらいの場面でした。
| 貴城: |
ショーはね、あれ楽しかったですよ、中詰め |
| 寿: |
あぁ〜中詰め! |
| 美郷: |
中詰めね〜、わるいよ! |
| 貴城: |
えぇ!? わるくないよ! |
| 美郷: |
いいんだよ、酔っぱらっている設定なんだから…みんなでこうやって踊るところが楽しんだよね |
| 貴城: |
まりえった(美郷)にホントに惚れたの、心底惚れたの…あの返しのうまさはさすがだなって思って。で、るいちゃんにね、1回、まりえったと同じことをやったら、気づいてもらえず… |
| 紫城: |
アハー(顔を覆う) |
| 貴城: |
もう全然、私のことなんか気にかけないのよ〜 |
| 美郷: |
かけたのよね |
| 紫城: |
そうです… |
| 貴城: |
るいちゃんも酔っぱらってて、隣にいるから、ウェイ! って(グラスの中身を)かけたのに、るいちゃんは自分が酔っぱらうことに必死で…無反応かい!? って(笑)。全然気づいてくれない |
| 美郷: |
(紫城に)でもそのあとやりだしたじゃない、いけないと思って」
(貴城)「そう、るいちゃんは一晩考えないとできないから、明日までにちゃんとリアクションを練習してこいって |
| 美郷: |
で、何やったの? 取ったんだっけ? |
| 紫城: |
飲んだんです |
| 美郷: |
カシちゃんのね |
| 紫城: |
でも取りあげられちゃって。飲み終わって、ココまでやろう(瓶を逆さに振る仕種)と考えていたのに… |
| 貴城: |
あ!? ごめん!(笑) |
| 紫城: |
それで振られちゃって… |
| 貴城: |
もっと綿密に、密なる打ち合わせが必要だと(笑)…あとはね、るいちゃんに(すり寄る仕種)こうやってやっていくとね、すぐね、エーイって(手を突き出す仕種)されるの |
| 美郷: |
あっち行って! みたいな? |
| 貴城: |
そう。突き放されるの(泣く真似) |
| 寿: |
えぇ!? いつも可愛いって言っているのにね、るいちゃんのこと |
| 美郷: |
そうだよ、ルイーズ(紫城)可愛いって言っているのにね |
| 紫城: |
とっさの判断ができない…(笑) |
| 寿: |
それで突き飛ばすの? |
| 紫城: |
(笑う) |
| 美郷: |
でもほのぼのとした2人だね |
| 寿: |
お似合いだものね〜 |
実はムキムキ? 紫城の筋肉について、美郷と寿の「ポピー畑の妖女&精」について、「軍服着せたら世界一」貴城の王子さまぶりなど、楽しい話が続きます。「スロー、のんびり」で「波長が合う」貴城と紫城のよきカップルぶりが心なごませます。
●卒業にあたって思うこと…貴城と紫城からのメッセージ
座談会後半は、美郷と寿が卒業を控えた貴城と紫城に「宙組ってどんな組だと思う?」(貴城…下級生も親しく話しかけてくれる楽しい組。紫城…伸び伸びとしている)、「お互いの第一印象は?」(挨拶のときは互いにボロボロ。短期間でこれだけ密度の濃い時間を作れたのはるいちゃんだから、カシさんだから)など質問をぶつけます。詳しくはぜひ放送でチェックしてほしいのですが、最後に2人が残すところは東京公演だけとなり、退団直前の今の気持を語っているので、かいつまんで紹介しましょう。
| 貴城: |
今日、お稽古場最後で、もうこのお稽古場でお稽古しないんだなぁとか思ったんですが、ホントに楽しくやっていて(笑)。実感がないわけではなくてあるんですが、しんみりとはしないんですよね、不思議と。どうしてなのかわからないんですが自分のことではあんまり泣かないみたいですね。人のことだとボロボロ涙が出てくるのに、自分のことになるとあんまり涙が出てこない…。やはり最後まで、『男役貴城けい』としていたいなってのも自分のなかであるし |
| 紫城: |
言葉にしようとすると涙が出てくるんですが、でもやっぱり幸せだなと思います。まりえさん(美郷)とスッシーさん(寿)の宙組に今いられて、その方たちに見送っていただけるっていうのが、幸せだなって |
| 寿: |
それをそのままお返しします |
| 美郷: |
ホントに一緒にがんばってやれてよかったね、ホントにいい時間をいただいたなって思う。でもこのいい状態のまま、そしてよりいっそう集結させて、カシちゃんとるいちゃんを中心とした今の宙組の集大成をお見せできるように、今このメンバーでしかできない、今しかできないいい公演を、毎日がんばって! |
| 一同: |
はい |
| 貴城: |
また新たに東京公演を、大劇場のときよりさらにパワーアップしてがんばりたいと思っています。みんなで、退団者も含め今このときのこのメンバーでできる限りの力をつくして、一日一日を精いっぱいがんばってやりたいです。あと、私はすごく短い期間で、この宙組で退団しますけれども今すごく幸せで、すごくみんなに感謝しているので、そのお返しとして、もちろんお客さまには精いっぱいの舞台を宙組全体で見せることですが、みんなにはやはり私が来たことで何か一つでも勉強になったなと感じるものがあったら、私も来た意味あるなと。みんなにいろんなことを感じてほしいなと思うから、いろんなことをみんなに伝授できることは伝授して、みんなが受けとるか受けとらないかは自分の判断に任せればいいから、言えることは全部言ってから退団しなきゃなって思ってます。今できる自分のみんなに対しての感謝の気持ちの表し方ってそういうことかなと思ってます。そしてみんなと一緒にがんばっていきたいと思っています |
| 美郷: |
みんな、ついていきます |
健気でがんばり屋なコンビが宝塚を去っていきます。それを見守る組長、副組長…今の宙組のなごやかでホンワカした空気が感じられ、2人には最後の日まで充実した公演を続けていってほしい、そう思えた座談会でした。
この続きは、タカラヅカ・スカイ・ステージ「NOW ON STAGE」でお楽しみください!