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NOW ON STAGE 星組・宝塚大劇場公演『エル・アルコン −鷹−』『レビュー・オルキス −蘭の星−』


星組・宝塚大劇場公演
『エル・アルコン −鷹−』
『レビュー・オルキス −蘭の星−』

宝塚大劇場公演
2007.11.2(金)〜12.15(土)

→ 詳しい公演情報は宝塚オフィシャルページへ

番組プレビュー

出演者

出演者の写真をクリックするとその他の出演番組がご覧いただけます。


安蘭けい

遠野あすか

柚希礼音

立樹遥

涼紫央
 

解説

NTT東日本・NTT西日本フレッツシアター グラン・ステージ
『エル・アルコン −鷹−』
〜青池保子原作「エル・アルコン−鷹−」「七つの海七つの空」より〜

原作:青池保子(プリンセス・コミックス)
脚本・演出/齋藤吉正

 「エロイカより愛をこめて」(月刊プリンセス連載)で知られる少女漫画界の重鎮・青池保子氏の代表作である、二つの海洋活劇ロマン「エル・アルコン―鷹―」「七つの海七つの空」(秋田書店刊)をもとに構成したミュージカル。野望のためにイギリス海軍士官の名を捨てスペインに亡命した青年、彼に復讐を誓うイギリス海賊、この二人の男性を軸に、フランスの女海賊との恋を織り込んだ愛憎劇。音楽スタッフには、映画「ゲド戦記」の音楽で有名な寺嶋民哉氏が参加。寺嶋氏による主題歌をはじめとする十数曲の楽曲が、作品をよりドラマティックに彩ります。

NTT東日本・NTT西日本フレッツシアター グラン・ファンタジー
『レビュー・オルキス −蘭の星−』

作・演出/草野旦

 花の女王と呼ばれるほどに人々を魅了してやまない蘭の花をテーマに、気品高く、華麗で美しく、また妖しく神秘的な世界を、“蘭の星”と呼ばれる惑星を舞台に描いたショー作品。振付には、世界三大オペラ劇場の一つである、アルゼンチンのコロン劇場バレエ団の芸術監督を務めるオスカル・アライス氏を招聘。


宝塚大劇場では、安蘭けい、遠野あすかを中心とした星組が、『エル・アルコン−鷹−』、『レビュー・オルキス−蘭の星−』を公演中です。『エル・アルコン−鷹−』は、青池保子の人気マンガ「エル・アルコン−鷹−」と「七つの海七つの空」をもとにした、齋藤吉正の脚本・演出による海洋活劇ロマン。イギリス海軍士官でありながら野望のためにスペインに亡命したティリアン(安蘭)と、彼に父を殺され復讐に燃えるイギリス海賊レッド(柚希礼音)、そしてフランスの女海賊ギルダ(遠野)を中心にした愛憎劇です。『レビュー・オルキス−蘭の星−』は草野旦作・演出。蘭の花、オルキスをテーマに、美しくまた妖艶な世界を、"蘭の星"と呼ばれる惑星を舞台に描きます。今回の座談会には、安蘭、遠野、柚希、そして立樹遥、涼紫央が出席。初日が開いてしばらくたった手応えなどを語っています。そこからかいつまんで紹介しましょう。演出の齋藤、草野のインタビューも興味深いのですが、そちらは放送でお楽しみください。

 

●『エル・アルコン−鷹−』…安蘭は「14回着替えてます」

まずは『エル・アルコン−鷹−』の話題から。それぞれの役の自己紹介のあと、安蘭は司会に柚希を指名。柚希が「司会させていただきます」と初々しく宣言して、はじまりました。

柚希: (ちょっと気どって)公演はじまったばかりですが、いかがですか?
安蘭: (柚希に)うれしそう(笑)。…誰に言ってるの?
柚希: えーと、とうこさん(安蘭)。
安蘭: (笑)…今回はお稽古日数もいつもより短かったので、できあがるかどうか不安だったんだけど、無事幕が開いて、なんとかがんばっています。
柚希: 着替えまくってますが、大丈夫ですか?
安蘭: (柚希に)話し方がおもしろい(笑)…。
計算したんですが、16回着替えてるの。
遠野: すっごーい!!
涼: 芝居だけで?
安蘭: 芝居だけで。マントをつけたりはずしたりするのを入れたら全部で16回で。で1回、ちょっとミスで、衣装を間違って着ちゃったときがあって、でもそれでもいいってことになったから1回減ったの。1回減ったら(脱ぎ着で)2回減るから、ホントは16が14になって。
立樹: あぁ〜。
安蘭: でも単純計算しても約5分に1回着替えてるってことで、これ着替えすぎだなって。
涼: 着数は、何着あるんですか?
安蘭: 5着ぐらいを、何度も何度も着てるから、これさっき着たなとか思って。芝居では、この衣装のときはどの場面とか、だいたいわかってくるじゃない。でもその衣装を着ていろんな場面に出てるから、わかんなくなっちゃって(笑)。
柚希: こんなに着替えられたことあります?
安蘭: ない。たぶんないと思うよ。
柚希: ショーでもないですよね。
安蘭: ない。
涼: 齋藤先生のこだわりですか?
安蘭: そうだね。たとえばブルーを着てるときは戦闘場面とか、家にいるときはなるべくガウンとか。でも戦闘に行って、家に行って、戦闘に行ってとかあるじゃない。だからガウンを着たり着なかったりとかで。そんな感じですっごい着替えているよ。戦場、裏は。舞台に出てホッとしてる。
涼: お衣装部さんとか4人ぐらいに囲まれて。
安蘭: そうなの。
実はお衣装部さんがいちばん大変。
立樹: でも舞台稽古とかで全然間に合ってないところでも本番は間に合っちゃうからすごいですね。
安蘭: ホントにすごい。あっ! 出られた! とか思っちゃう。なんかみんな意地になっちゃうんだよね、絶対ここはこの衣装を着て出させるんだ!! みたいな感じで。
立樹: でもある意味、早変わりでどんどん衣装が替わるのも宝塚の見せ場の一つですね。
安蘭: そうだよね。
 
 

●たくさんの部下を率いている、女海賊ギルダの遠野あすか

遠野は女海賊ギルダ役。部下の女海賊たちを率いて戦う勇ましい女性ですが、ティリアンに惹かれていきます。

柚希: あすかさん(遠野)は、どうですか?
遠野: そうですね。いつもだったらもうちょっと深いところの悩みとかでお稽古場が終わって、で、舞台に来てさらによくなるっていうパターンがふつうだと思うんですけど。今回ホントにお稽古場では覚えるのにいっぱいいっぱいみたいな感じだったので、逆に舞台に来て1回1回、慣れていくというか上がっていくのが楽しいなと思えるようになった、ここ1、2回みたいな感じですね(笑)。
柚希: 引き連れてますけど…。
遠野: 引き連れてますけどね、引き連れることに最初、ものすごく慣れなくて。
安蘭: だって、あんなのないものねぇ。
遠野: やっぱり誰かにくっついていく、だいたいとうこさんの後ろ姿を見て(笑)いくことがふつうなので、まだ慣れないですね。
安蘭: カッコいい。
涼&柚希: カッコいいですね。
安蘭: 命令しちゃうものねぇ。
遠野: 命令しちゃった(笑)。
安蘭: 女の海賊たちもけっこう怖いよね(笑)。
立樹: うーん。
遠野: けっこう怖めで、生き生きしてる。
安蘭: 生き生きしている。
涼: 女役さんがブーツはくとなんか違う感じしますよね、いつもと。
柚希: ズボンのラインとかわかんないみたいで、どうしたらいいの? って(笑)。
安蘭: がんばらないとって言ったのよね、男の海賊たちも。
柚希: そうなんです。女役さんががんばっていて、私たちが負けそうだったので。
涼: でも海賊の人たち、下級生がすごくおもしろそうにやってるよね、一生懸命に。
立樹: うれしいですよね。生き生きしていて。
 

●ティリアンはダークヒーロー。やってて気持ちいい!?

それにしても安蘭が演じるティリアン・パーシモンは、安蘭自身が「野望を叶えるためなら人殺しもしてしまう冷酷な人間」と紹介しているように宝塚ではめずらしいタイプのヒーロー。悪役なんです。

立樹: ティリアンってホントに悪いじゃないですか、どこを切っても。やっててどうですか? 気持ちいいですか?
安蘭: 気持ちいい。でもいまは、たとえばセリフとか衣装のこととかまだ心配で、ちょっと意識がまだそこに散漫しているところがあるけど、中日とか過ぎたら、たぶん心底悪くなれると思う。安蘭けい自身が悪い人だと思われるぐらい(笑)、無茶苦茶気持ちよくできると思う。
遠野: 私はでも、会うときはけっこう、最初以外はね、優しいんです。
安蘭: そうだよね、ギルダにはね。
遠野: ちょっといい気になってるの(笑)。
安蘭: (笑)私の前では違うのよ、みたいな。
遠野: あっ! そんな顔してくれるんだ、とか思って。
安蘭: ホント悪いよね。なんか含み笑いとかすると…。
遠野: 琴(まりえ)さんを殺したときとか。
安蘭: ホントに悪い。どんどんエスカレートしそうでね。なんかイヤらしい笑いとかしそうな感じがするから、自分でも。気をつけよう、って。
遠野: 稽古場でもあそこになると、座って見ている人たちみんな、悪い! って(笑)。(立樹を見て)誰の子だ!?(笑)
安蘭: 父さん!
立樹: ハハ…。
安蘭: 父さん、実の子どもに殺されるの、どうなの?
立樹: ホントにイヤですよ。

 立樹が演じるジェラードは、ティリアンが憧れたスペインのスパイで、実はティリアンの実の父。そんなジェラードもティリアンは殺してしまうのです。柚希・レッドは父を殺されていますし、涼のエドウィンは、ティリアンに琴まりえが演じている婚約者ペネロープをとられてしまいます。そんな話が続きますが、残りはぜひ放送で。

 

●『レビュー・オルキス−蘭の星−』…最初の見どころは、安蘭と遠野のおじいさんとおばあさん姿です

『レビュー・オルキス−蘭の星−』では振付にアルゼンチンからオスカル・アライス氏を招いています。安蘭と遠野の登場は、なんとおじいさんとおばあさん姿です。

涼: いつもにない感じのお二人で。
立樹: そう。
涼: メチャクチャ楽しいでしょ、とうこさん。
安蘭: うん。
涼: 実は私たち3人はコーラスボックスからいつも見守ってるんですよ。ね?
柚希: (うなずいて)そう。
立樹: 可愛い〜。
涼: お客さまの笑い声が聞こえてくるし、とうこさんがどんどんどんどん、ここ2日ぐらいでもう、全然違う(笑)。昨日あたりから上がってきて…。
安蘭: でもわかんない…。
涼: まだまだですよ。
安蘭: たぶん(公演の)最後のころは、歌ってないと思う。

一同大笑い

安蘭: 歌えないぐらいになってるかもしれない。
涼: でもそれやっちゃうとね。
安蘭: そう。あかん、あかん。
柚希: 初日とかは、びっくりされました?
安蘭: ああいうおじいさん、おばあさんが出てきても、組長さんとかかなと、(観客が)思ってはって。で、歌い出したら、あれ!? みたいな感じで。で、あすかと歌ったら、これは絶対そうや! ってことになって、驚いて。
柚希: 可愛いですねぇ。

 オスカル氏の振りは、難しいものでした。テンポが早くカウントがないタンゴの振りに戸惑った立樹、柚希と2人のアクロバティックなダンスに四苦八苦した遠野など、オスカル氏にまつわるエピソードが続きます。「クラブ蘭」のマダム役で登場する涼は「歌舞伎の頭にしてほしい」と注文を受け、赤いカツラを作りました。オスカル氏は宝塚舞踊会を見て、歌舞伎が大好きになったそうです。
 作・演出の草野は、なかなか出会わない男女が出会う愛の話を描きたかったと語ります。最初と最後に出てくるおじいさんとおばあさんは、そのなかなか出会えなかったカップルが年老いた姿なのです。

 

●東京公演への抱負…は?

最後、全員が東京公演への抱負を一言ずつ語っています。紹介しましょう。

涼: お芝居はコスチュームもので、宝塚らしい衣装で。あぁいうのは宝塚の勝ちだと思うので、ソデで見ていてもみんながカッコよくて、自分も負けじとがんばろうと思います。ショーの方は新しい風を感じながら、黒燕尾のところとか宝塚の先生がやってらっしゃるところはより宝塚らしく、この新しい風を感じたいと思います。安蘭けいさんの蘭を胸につけて、とうこさんを胸にがんばりたいと思います。
立樹: 今年締めくくりの公演で、来年のお正月は東京ということで、とにかく自分ががんばるのと、あとは星組のパワー、若い子、下級生の子たちと全員で、この星組の『エル・アルコン−鷹−』『レビュー・オルキス−蘭の星−』、すばらしい作品だと思うので、もっともっとがんばっていきたいと思います。
柚希: 毎日毎日、1回1回を楽しんで、成長できるように、『エル・アルコン−鷹−』も『レビュー・オルキス−蘭の星−』もやっていきたいなと。今年を星組で締めくくらせていただきます。そして来年の幕開けも星組ですよね。がんばりたいと思います。
遠野: 毎公演そうなんですけど、初日から千秋楽に向けて、大劇場から東京の千秋楽に向けて、どんどんよくなっていくと思うんですけど、この作品はとくにすごく大変化しそうな予感があって、きっとどんどん変わっていくと思うので、お客さまには何度も観にきていただいて、その変化を一緒に楽しんでいただけたらいいなと思います。東京の千秋楽に向けて、女海賊、がんばりたいと思います。
安蘭: 2007年を締めくくる作品で、お芝居もショーも、いつもは専科の方が出てくださって助けていただいているんですが、今回は星組オンリーということで、星組1人1人がホントにパワーとかエネルギーとかが必要になってくると思う。お稽古場でよく齋藤先生が、誰1人欠けても成立しない、って言ってらっしゃって、そうだなぁって思っていて。そういう星組だけで創り上げる作品を私たちがやり遂げて、下級生から上級生まで自信がつけばいいなぁと思っています。これから寒くなるので風邪などには気をつけながら舞台をつとめて、来年、元気に東京の方とお会いしたいと思います。
 

いつもの自然体でナチュラルに語る安蘭と遠野、なれない司会役に目を白黒させながらもがんばる柚希、それをさりげなくフォローする涼と立樹…いまの星組のグッドバランスを感じられた、なごやかな座談会でした。

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