HOME > NOW ON STAGEダイジェスト[花組・宝塚大劇場公演『愛と死のアラビア』『Red Hot Sea』]

NOW ON STAGE 花組・宝塚大劇場公演
『愛と死のアラビア』−高潔なアラブの戦士となったイギリス人− 『Red Hot Sea』



宝塚ミュージカル・ロマン
『愛と死のアラビア』
−高潔なアラブの戦士となったイギリス人−
Based on the novel BLOOD AND SAND by Rosemary Sutcliff
Copyright (c) 1987 Sussex Dolphin Limited
Japanese musical performance rights arranged with
Sussex Dolphin Limited c/o David Higham Associates Ltd., London
through Tuttle-Mori Agency, Inc., Tokyo
原作/ローズマリ・サトクリフ
脚本・演出/谷正純
山本史郎訳「血と砂」(原書房刊)を参照
1807年春、スコットランド高地78連隊の狙撃兵トマス・キースは、オスマン・トルコとの戦いの為、パースを出港した。イタリア、エジプト、アラビア、シリアと転戦したトマスは、1815年秋、イスラム教第二の聖地メジナに没した。しかしそれは、イギリス兵としてではなく、高潔なアラブの戦士としての終焉だった…。「アラビアのロレンス」に先駆けること百年、敗戦で捕虜となりながらも、捕虜交換を拒否し、イスラム教に改宗し、アラビア人の妻を娶り、アラブの戦士として生涯を終えた、実在の戦士トマス・キースを描いたローズマリ・サトクリフ著「血と砂―愛と死のアラビア―」をミュージカル化した作品です。国家・人種・宗教を超越した友情と愛情が確かに存在することを描き、人と人との心の交流の大切さを訴えかけます。
1807年、オスマン・トルコ帝国支配下のエジプト。太守に任命されたムハンマド・アリは、各部族が地方を支配するエジプトを中央集権化し、独立する夢を抱いていた。
エジプト軍との戦闘で負傷したスコットランド高地78連隊所属の狙撃手トマス・キースは、軍医ドナルド・マクラウドと共に、他の捕虜と引き離され、エジプト北部、地中海沿岸の町ロゼッタにある地方豪族の館に収容されていた。捕虜の身分でありながら、トマスの待遇は賓客扱いだった。それというのも、エジプト兵がトマスを「ハヤブサの目を持つ男」と称えているというのである。
太守の長男イブラヒムが館へとやって来る。兵士たちの噂が真実であるかを試すためであった。トマスの力を認めたイブラヒムは、アスワンへ行き、弟トゥスンと共に、砂漠の狼ベドウィンの騎兵隊を訓練するよう命じる。トマスは驚くが、それが捕虜としての運命だと言い残し、イブラヒムは去る。
ベドウィンの野営地までの船旅。トマスは船員たちからアラビア語を学び、フランス語訳のコーランを読み、敵であるはずのアラビア人たちとの溝は徐々に埋められていった。そして、野営地でトゥスンとの友情を育んでいく。トマスは、人を知り理解すればこの世から戦いはなくなる……、そんな思いを抱くようになる。
ある日、盗賊の一団が襲撃してくる。トマスたちは盗賊を撃退するが、そこへ二人の女が男たちに追われて来る。トマスは二人の命と交換に自分の戦利品を譲る。トマスによって助けられた女はアノウドと言う娘とその侍女で、旅の途中で盗賊団に襲われたという。敵を倒した者が戦利品の所有者に、女も戦利品。一方ではその掟に従い、一方では嫌悪感を覚えるトマス。アラビアという深い沼に閉じ込められた思いのトマスだったが……。
グラン・ファンタジー
『Red Hot Sea』
作・演出/草野旦
海の周辺は煌くばかりの魅力に溢れている。海をわたる風、熱い砂浜、夢を誘う遠い水平線、何もかもを飲み込んでしまう波、青い海原を飛ぶ無数のカモメ、豪華客船……。そして海は、多くの小説、ドラマを生んだ。そんな海をめぐる様々な要素を織り込んで、南の海を舞台に、明るく美しく神秘的に繰り広げる、熱い熱いショー。
●愛音・ドナルドとの別れのシーン。舞台稽古で大泣きしてしまった真飛
トマスはアノウドと心を通わせますが、トマスには死刑の宣告が。ドナルドは帰郷することになり、彼は死を待つ独居房にトマスを訪ねます…。
| 大空: |
切ないね、2人は。故郷の歌とか歌っているシーンが。 |
| 愛音: |
舞台稽古でゆうさん(真飛)がね、私はすごくびっくりしたんですけども…。 |
| 真飛: |
もうボロボロ泣いたの。 |
| 愛音: |
そう。 |
| 真飛: |
なぜかというと、(ドナルド・愛音が)軍服を着て来るって知らなかったの。聞いてなくて。で、振り返った瞬間、軍服、真っ白の(イギリス軍の)軍服を着てて、あ、帰るんだと思って。そうなんだと思った瞬間にボロボロ泣いちゃって。まさか白い軍服で来るとは思わなくて…もう、見るからに帰る気満々で(笑)。 |
| 大空: |
ぜんぜん帰る気満々だね。 |
| 愛音: |
(笑)そうね。…自分が泣いてしまうといけないので、グッと、お客さまにそれを伝えられるようにがんばりたいなと思って。 |
最後、独居房にアノウドが姿を現し、2人は「一夜限りの結婚」で結ばれます。真飛と桜乃の切ない心境は…ぜひ放送でご覧ください。
●南の海、熱帯魚、カモメたち…明るく楽しいショー『Red Hot Sea』
『Red Hot Sea』は、草野らしく、南の海を舞台にしたトロピカルなショー。ボロ船に住みついている妖精・シェル(愛音)が目ざめたときからはじまります。
| 真飛: |
まず幕開きは…シェル。 |
| 愛音: |
シェル(笑)。 |
| 真飛: |
あれって、お舟の中に、5分前スタンバイ? |
| 愛音: |
そうなんです。カーテンが上がったときにはもう舟の中でスタンバイしていて。
すみ花も舟の中にスタンバイして。 |
| 真飛: |
じゃぁザワザワってまだなっているときにスタンバイして。そうなんだ。 |
| 愛音: |
そうなんです、5分間。 |
| 真飛: |
いちばん最初に出るんだっけ? |
| 愛音: |
そうです。あとウノ(夏美よう)の人たちと。だから幕が開いたらお客さまがザワザワしていて、で、きらびやかなセットにウワーッとなってる声が聞こえてきて、ドキドキしますね。 |
| 桜乃: |
5分間あそこで…。 |
| 愛音: |
そうです。ずっとこうやって(屈んで)スタンバってる。だからすみ花と、しゃべるのでもなくこうやって。 |
| 大空: |
いちばんに歌う人だよね。 |
| 愛音: |
はい。 |
| 壮: |
後ろでちゃんと踊ってるから、こうやって。 |
| 大空: |
お魚さんたち、みんなで踊ってる。 |
| 壮: |
かわいいの、最高に。 |
| 愛音: |
じゃぁ明日からの公演はそのつもりで歌います(笑)。 |
熱帯魚が戯れるプロローグの後は、大空と壮が中心の「カモメの海」。そして真飛の灯台守と桜乃の幻の女が中心の「幽霊船」となります。
| 真飛: |
着込んでいるからホントにクマちゃんみたいで(笑)。着込んでいるのに銀橋でカッコつけて踊るっていうのが…先生たちに、昼ドラっぽい感じで歌ってほしい、すごく濃〜い感じで、サラッと歌ってほしくない、って言われて。なんだけど、クマちゃんだから(笑)それがすごく難しくて。 |
| 大空: |
メロドラマ的にね。 |
| 真飛: |
まだちょっと勉強中なんですけども。でもこれ、クマに見えてないかな、と思いながら。 |
| 愛音: |
でもあんまり着込んでるようには見えないですね。 |
| 真飛: |
わりと大丈夫だと言われて、ちょっと格好つけて歌っているんだけども(笑)。そこから幽霊。 |
| 桜乃: |
幽霊。 |
| 真飛: |
幽霊。あれでも幽霊って、わかるのかな、お客さん。 |
| 大空: |
でも「幽霊?」とか言ってる。 |
| 真飛: |
あとみんなの黒燕尾がここ(パンツの下の方が)ヒラヒラになっていて、ふつうの燕尾じゃないんだよね。だからそういうところで幽霊って。 |
| 壮: |
あやね(桜乃)も幽霊だよね。 |
| 桜乃: |
幽霊なんですけど、楽しいです。 |
| 大空: |
あそこの出方、すごく好き。 |
| 桜乃: |
え!? |
| 大空: |
階段から出てきて、こういうの(手をユラユラ動かす)すごく好き。 |
| 桜乃: |
幽霊っぽく(笑)。 |
中詰めの「真珠の城」から「引き潮」、「海が燃える」、「海風」…話はまだまだ続きますが、残りは放送でお楽しみください。花組新入生の大空が花組について「勢いがある」と語り、真飛も「楽しくて充実してる」と主演となった今の心境を語っています。
若々しくパワフルな真飛、包容力を感じさせる桜乃、的確な発言に味がある大空、元気な壮と愛音…リラックスしたトークに新生花組のエネルギーを感じた座談会でした。