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NOW ON STAGE 花組・宝塚大劇場公演
『愛と死のアラビア』−高潔なアラブの戦士となったイギリス人− 『Red Hot Sea』


花組・宝塚大劇場公演
『愛と死のアラビア』
−高潔なアラブの戦士となった
イギリス人−
『Red Hot Sea』

宝塚大劇場公演
2008.5.9(金)〜6.16(月)

→ 詳しい公演情報は宝塚オフィシャルページへ

番組プレビュー

出演者

出演者の写真をクリックするとその他の出演番組がご覧いただけます。


真飛聖

桜乃彩音

大空祐飛

壮一帆

愛音羽麗
 

解説

宝塚ミュージカル・ロマン
『愛と死のアラビア』
−高潔なアラブの戦士となったイギリス人−

Based on the novel BLOOD AND SAND by Rosemary Sutcliff
Copyright (c) 1987 Sussex Dolphin Limited
Japanese musical performance rights arranged with
Sussex Dolphin Limited c/o David Higham Associates Ltd., London
through Tuttle-Mori Agency, Inc., Tokyo
原作/ローズマリ・サトクリフ
脚本・演出/谷正純
山本史郎訳「血と砂」(原書房刊)を参照

 1807年春、スコットランド高地78連隊の狙撃兵トマス・キースは、オスマン・トルコとの戦いの為、パースを出港した。イタリア、エジプト、アラビア、シリアと転戦したトマスは、1815年秋、イスラム教第二の聖地メジナに没した。しかしそれは、イギリス兵としてではなく、高潔なアラブの戦士としての終焉だった…。「アラビアのロレンス」に先駆けること百年、敗戦で捕虜となりながらも、捕虜交換を拒否し、イスラム教に改宗し、アラビア人の妻を娶り、アラブの戦士として生涯を終えた、実在の戦士トマス・キースを描いたローズマリ・サトクリフ著「血と砂―愛と死のアラビア―」をミュージカル化した作品です。国家・人種・宗教を超越した友情と愛情が確かに存在することを描き、人と人との心の交流の大切さを訴えかけます。

 1807年、オスマン・トルコ帝国支配下のエジプト。太守に任命されたムハンマド・アリは、各部族が地方を支配するエジプトを中央集権化し、独立する夢を抱いていた。
 エジプト軍との戦闘で負傷したスコットランド高地78連隊所属の狙撃手トマス・キースは、軍医ドナルド・マクラウドと共に、他の捕虜と引き離され、エジプト北部、地中海沿岸の町ロゼッタにある地方豪族の館に収容されていた。捕虜の身分でありながら、トマスの待遇は賓客扱いだった。それというのも、エジプト兵がトマスを「ハヤブサの目を持つ男」と称えているというのである。
 太守の長男イブラヒムが館へとやって来る。兵士たちの噂が真実であるかを試すためであった。トマスの力を認めたイブラヒムは、アスワンへ行き、弟トゥスンと共に、砂漠の狼ベドウィンの騎兵隊を訓練するよう命じる。トマスは驚くが、それが捕虜としての運命だと言い残し、イブラヒムは去る。
 ベドウィンの野営地までの船旅。トマスは船員たちからアラビア語を学び、フランス語訳のコーランを読み、敵であるはずのアラビア人たちとの溝は徐々に埋められていった。そして、野営地でトゥスンとの友情を育んでいく。トマスは、人を知り理解すればこの世から戦いはなくなる……、そんな思いを抱くようになる。
 ある日、盗賊の一団が襲撃してくる。トマスたちは盗賊を撃退するが、そこへ二人の女が男たちに追われて来る。トマスは二人の命と交換に自分の戦利品を譲る。トマスによって助けられた女はアノウドと言う娘とその侍女で、旅の途中で盗賊団に襲われたという。敵を倒した者が戦利品の所有者に、女も戦利品。一方ではその掟に従い、一方では嫌悪感を覚えるトマス。アラビアという深い沼に閉じ込められた思いのトマスだったが……。

グラン・ファンタジー
『Red Hot Sea』

作・演出/草野旦

 海の周辺は煌くばかりの魅力に溢れている。海をわたる風、熱い砂浜、夢を誘う遠い水平線、何もかもを飲み込んでしまう波、青い海原を飛ぶ無数のカモメ、豪華客船……。そして海は、多くの小説、ドラマを生んだ。そんな海をめぐる様々な要素を織り込んで、南の海を舞台に、明るく美しく神秘的に繰り広げる、熱い熱いショー。


宝塚大劇場では花組が、新主演コンビ・真飛聖と桜乃彩音の大劇場お披露目となる公演、『愛と死のアラビア』と『Red Hot Sea』を上演中です。『愛と死のアラビア』は、サブタイトルに「高潔なアラブの戦士となったイギリス人」とあるように、"アラビアのロレンス"に先がけること約100年、アラブの戦士として生涯を終えた実在のイギリス人、トマス・キースを描いた物語。ローズマリ・サトクリフ著「血と砂−愛と死のアラビア−」をもとに、谷正純が脚本・演出を担当しています。『Red Hot Sea』は、南の海を舞台にした明るく熱いショーで、作・演出は草野旦です。今回の座談会には、真飛と桜乃、組替え後初の花組出演となる大空祐飛、そして壮一帆、愛音羽麗が出席。初日が開いてしばらくたった手応え、抱負などを語っています。そこからかいつまんで紹介しましょう。演出の谷と草野のインタビューも興味深いのですが、そちらは放送でお楽しみください。

 

●『愛と死のアラビア』…大きな衣装に苦心の真飛と桜乃

まずは『愛と死のアラビア』について。真飛が演じるのはイギリス軍人で捕虜からエジプト軍の将校となるトマス・キース。桜乃が演じるアラビア人の娘アノウドと愛し合うようになります。大空はエジプト太守ムハンマド・アリの長男・イブラヒムを演じ、壮はムハマンドの弟トゥスン役、愛音はトマスの戦友で一緒に捕虜になったイギリス軍軍医のドナルド・マクラウド役です。それぞれが役について自己紹介したあと、初日が開いた感想を。実際に衣装を着て舞台に立ってからわかった苦労があります…。

真飛: 初日開きましたけど、どうですか?
大空: …まず、トマスは?
真飛: トマスは、毎日みなさんに支えられながらやっておりますが、でも日に日に楽しめるようになってきて。トマスとして、もっともっと楽しみながら、勢いのあるトマスを演じていきたいなと思いながらも、まだちょっと衣装に気をとられたりして…。やっぱりかぶり物をしているので、耳が聞こえなくなっちゃったりして。
大空: 耳、聞こえにくいねぇ。
真飛: …自分の声がどれだけ出ているかわかんなくなっちゃうんですよね。舞台に上がると、そういった意味で、ちょっと大変だなと思うところがあって。
大空: お稽古場のときとすごく感覚が違うね。大きい衣装で、思ったよりコスチュームプレイというのは…。
真飛: セリフの言い回しとかも、お稽古場よりも、やはり(衣装を)着るともっと大きく言わなきゃなぁとかね、間をとらなければとか、感覚が違うんだなというのがあって。それによって助けてもらえるんだとも思って。…どうですか?
桜乃: 私も、ベールが思ったより重たいのと、あと顔にすごくかかってくるので、耳も聞こえにくくなりますし、口紅が飛んだりとか、そういうことがあるので、やっぱり早く慣れなきゃなぁと思います。
真飛: お衣装、長いしね。
桜乃: ときどき踏んだり…(笑)。今日も1か所つまずいてしまって。
真飛: 中がスカートじゃないですか。だから、それにヒールのかかとが入っちゃって、私、何度かつまずいた(笑)。ないですか?
大空: 今日はじめてあった。
真飛: 私、毎回ってぐらいコテッとなってて(笑)。
大空: あの衣装で、エジプトの人たちは戦っていたのだろうか!? って(笑)。
真飛: こんな大きな衣装で…すごいなぁと思いますね。
大空: 2人はイギリス人じゃない? みわっち(愛音)と2人は。お化粧の色も肌の色も違うというのが、舞台に来たらすごくわかって。で、あの衣装を着てるというのが、すごく不思議な感じで。
真飛: 不思議ですよね…ちゃっかり着ているんですけど(笑)。ちゃっかりいっぱい作ってもらってる。
愛音: 捕虜だけど素敵な衣装で(笑)。
真飛: そう、キラキラがいっぱい(笑)。
壮: これもこれも! って(笑)。
真飛: これも着たい、これも着たいって(笑)。
 

●しっかり者の兄と甘えん坊の弟…大空と壮

長男として帝王教育を受けてきたイブラヒムはしっかり者ですが、トゥスンは甘やかされて育った次男。頼りになりません。イブラヒムの大空は、稽古場からヒゲを付けて役に臨みました。

真飛: おヒゲは慣れました?
大空: 稽古場からちょっと付けてお稽古したりしたんだけど、もっとしゃべりにくいかと思ったけど、あんがいね、しっくりいった(笑)。
真飛: お稽古場のときに、誰かに「はえちゃったの?」って言われてた(笑)。
大空: (野々)すみ花! すみ花が(声色で)「あまりにも自然で、はえてきたのかと思っちゃった」って…それはないでしょう(笑)。
真飛: 素直におヒゲを付けてたんですけどね。
大空: けっこうしっくりきちゃって(笑)。でもね、気分が出るの、すごく。
真飛: あぁ、わかります。
大空: でも難しいなと思うのは、ヒゲを付けてグッと落ち着いちゃうんだけど、実はトゥスンとそんなに歳も変わらないし、落ち着きすぎてもいけないし。やっぱりトマスとはじめて出会うときの勢いみたいなものを出そうと思うと、けっこうヒゲがね(笑)…その辺が日々難しいところで。
真飛: あぁそうなんだ…(壮に)トゥスンは?
壮: え!? 楽しいですよ。
真飛: やっぱり(笑)。
壮: (笑)…でも、お兄さんは赤いお衣装で、私は青いお衣装で、そういうところで色分けがされていて、おもしろいなと思ったのと、やっぱりさっきのヒゲの話じゃないですが、(大空は)お稽古場からもすごくカッコよくていらっしゃるんですけど…。
大空: (笑)ホントに?
壮: ホントですよ!…「兄ちゃん、カッコいい!」って言ってたんですよ。で舞台に行って、やっぱりあのお衣装ってヒゲがあってこそ一人前に見えるんだなぁと思いましたね。
大空: (壮に)半人前?
壮: 半人前です。まだまだ半人前。四分の一もわかってないですから。
大空: (笑)半分どころか四分の一しか、わかってない、まだね。
壮: 1回私、ゆうひさん(大空)に「お前なんか八分の一もわかってない」って言われた(笑)。
大空: (笑)お母さんが甘やかしているから「困ったなぁ」って…。
壮: 困ってない! かわいいんでしょ?
大空: かわいいんだけどね。かわいいんだけど、父上に懇願するあたりは「それじゃぁ絶対にダメだよ」って(笑)
壮: そうかぁ…教えてくださいよ。
大空: もうたぶん、止められなかったの。決闘の後から、走っていって、もう勢いづいちゃってて(笑)。
真飛: 周りが見えてないから。
大空: もう「いいや」って思って、「とりあえずやらせてみよう」(笑)。その後自分がフォローしようと思って(笑)。
真飛: さすが長男。
大空: 長男は大変なんだよ(苦笑)。
 
 

●愛音・ドナルドとの別れのシーン。舞台稽古で大泣きしてしまった真飛

トマスはアノウドと心を通わせますが、トマスには死刑の宣告が。ドナルドは帰郷することになり、彼は死を待つ独居房にトマスを訪ねます…。

大空: 切ないね、2人は。故郷の歌とか歌っているシーンが。
愛音: 舞台稽古でゆうさん(真飛)がね、私はすごくびっくりしたんですけども…。
真飛: もうボロボロ泣いたの。
愛音: そう。
真飛: なぜかというと、(ドナルド・愛音が)軍服を着て来るって知らなかったの。聞いてなくて。で、振り返った瞬間、軍服、真っ白の(イギリス軍の)軍服を着てて、あ、帰るんだと思って。そうなんだと思った瞬間にボロボロ泣いちゃって。まさか白い軍服で来るとは思わなくて…もう、見るからに帰る気満々で(笑)。
大空: ぜんぜん帰る気満々だね。
愛音: (笑)そうね。…自分が泣いてしまうといけないので、グッと、お客さまにそれを伝えられるようにがんばりたいなと思って。

最後、独居房にアノウドが姿を現し、2人は「一夜限りの結婚」で結ばれます。真飛と桜乃の切ない心境は…ぜひ放送でご覧ください。

 

●南の海、熱帯魚、カモメたち…明るく楽しいショー『Red Hot Sea』

『Red Hot Sea』は、草野らしく、南の海を舞台にしたトロピカルなショー。ボロ船に住みついている妖精・シェル(愛音)が目ざめたときからはじまります。

真飛: まず幕開きは…シェル。
愛音: シェル(笑)。
真飛: あれって、お舟の中に、5分前スタンバイ?
愛音: そうなんです。カーテンが上がったときにはもう舟の中でスタンバイしていて。
すみ花も舟の中にスタンバイして。
真飛: じゃぁザワザワってまだなっているときにスタンバイして。そうなんだ。
愛音: そうなんです、5分間。
真飛: いちばん最初に出るんだっけ?
愛音: そうです。あとウノ(夏美よう)の人たちと。だから幕が開いたらお客さまがザワザワしていて、で、きらびやかなセットにウワーッとなってる声が聞こえてきて、ドキドキしますね。
桜乃: 5分間あそこで…。
愛音: そうです。ずっとこうやって(屈んで)スタンバってる。だからすみ花と、しゃべるのでもなくこうやって。
大空: いちばんに歌う人だよね。
愛音: はい。
壮: 後ろでちゃんと踊ってるから、こうやって。
愛音: あぁ、そうなんだ(笑)。
大空&壮: "朝に〜"って。
大空: お魚さんたち、みんなで踊ってる。
壮: かわいいの、最高に。
愛音: じゃぁ明日からの公演はそのつもりで歌います(笑)。

熱帯魚が戯れるプロローグの後は、大空と壮が中心の「カモメの海」。そして真飛の灯台守と桜乃の幻の女が中心の「幽霊船」となります。

真飛: 着込んでいるからホントにクマちゃんみたいで(笑)。着込んでいるのに銀橋でカッコつけて踊るっていうのが…先生たちに、昼ドラっぽい感じで歌ってほしい、すごく濃〜い感じで、サラッと歌ってほしくない、って言われて。なんだけど、クマちゃんだから(笑)それがすごく難しくて。
大空: メロドラマ的にね。
真飛: まだちょっと勉強中なんですけども。でもこれ、クマに見えてないかな、と思いながら。
愛音: でもあんまり着込んでるようには見えないですね。
真飛: わりと大丈夫だと言われて、ちょっと格好つけて歌っているんだけども(笑)。そこから幽霊。
桜乃: 幽霊。
真飛: 幽霊。あれでも幽霊って、わかるのかな、お客さん。
大空: でも「幽霊?」とか言ってる。
真飛: あとみんなの黒燕尾がここ(パンツの下の方が)ヒラヒラになっていて、ふつうの燕尾じゃないんだよね。だからそういうところで幽霊って。
壮: あやね(桜乃)も幽霊だよね。
桜乃: 幽霊なんですけど、楽しいです。
大空: あそこの出方、すごく好き。
桜乃: え!?
大空: 階段から出てきて、こういうの(手をユラユラ動かす)すごく好き。
桜乃: 幽霊っぽく(笑)。

中詰めの「真珠の城」から「引き潮」、「海が燃える」、「海風」…話はまだまだ続きますが、残りは放送でお楽しみください。花組新入生の大空が花組について「勢いがある」と語り、真飛も「楽しくて充実してる」と主演となった今の心境を語っています。

 

若々しくパワフルな真飛、包容力を感じさせる桜乃、的確な発言に味がある大空、元気な壮と愛音…リラックスしたトークに新生花組のエネルギーを感じた座談会でした。

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