| 第16回〜第20回バックナンバー |
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第20回
12月は師走。その名の通り、師も走るくらい忙しい年末ですね。お正月ののんびり気分とは逆に、何故かせわしく感じるのは「終わり良ければ、全て良し!」といわんばかりに、年の瀬には欲張りな気分もプラスされるからなのでしょうか?そういえば、各テレビ局もここぞとばかりに、年末の特別番組が目白押しです。 このスカイ・ステージも欲張って!?、年末の目玉に“『ベルサイユのばら』特集”なるものを用意しました。 これは昨年末から徐々に計画されていたのですが、なんとBS放送でも、今年6月に『ベルサイユのばら』が一挙放送となり、その情報をいち早く聞きつけた私は、早速スタッフに連絡!その後のスーパーバイザー会議では、何度もこれについて検討されました。例えば、今「ベルばら特集」を放送する意味があるのか?・・・この作品は初演から数えて来年が30周年、・・・故に、今年は29年目。余程、明確な趣旨がなければ難しいのでは?これに対してスタッフ側も相当悩みましたが、来年は90周年の記念行事が多いことと、幸い、最近BSで放送されていない作品もあり、貴重な映像を確保することが出来たことなどから、当初の企画どおり計画を進めることになりました。 そして、ただ特集として作品だけを流すだけではつまらない、特番を盛り上げるための何かが必要だと考え、スタッフ一同、再度検討!そこで思い出したのが、以前見た「水戸黄門」の特別番組。その番組の中では、歴代の出演者達が集まり、それぞれの水戸黄門役の違いや“格さん”の印籠の持ち方の違いなどを比較したり、また、毎回1話目は、必ず火を使う話で始まるなどエピソードを交えた、番組を見る側にとって、とても興味深い話がありました。 実は『ベルサイユのばら』にも同じ事が言えるのです。 例えば、フェルゼン篇やオスカル篇の再演でも同じ台本はなく、毎回必ずどこか違いがあったり、“格さん”が印籠を出す時の持ち方が、それぞれ違うように、フェルゼン役のステファン人形の持ち方が違うんだそうです。 この話を聞いて、それなら「ベルばら特集」でも歴代の出演者の方々に当時のエピソードや思い出話を語って頂きながら、ひとつの番組に構成しても面白いのでは?ということになりました。これが、いつの間にやら「スカイ・ステージ・トークSpecial『ベルサイユのばら』特別編」へと発展。スタッフも思わぬ展開に出演交渉や情報収集など忙しい日々が始まりました。 その結果、このトークショーには、初風諄さん・榛名由梨さん・鳳蘭さん・大浦みずきさんの4名の卒業生の方々と共に、現役生ではオスカル役を演じた彩輝直が出演することが決定。この豪華な顔ぶれに負けないようにスタッフも「ベルばら」徹底研究の編集に、総力を挙げて取り組んだようです。私の希望としては、オスカルの名台詞のひとつ、バスティーユの攻撃場面での「行こ〜う!」を連発すべく、それぞれをつなげたものを一気に見てみたいとお願いしてみました。トークショーの模様と合わせて、スタッフの苦心の編集VTRもお楽しみに! また、スカイ・ステージでは10月26日より「19800円キャンペーン」が始まりました。劇場でそのチラシを目にされた方も多いのではないでしょうか? 先日、私が宝塚の公演を観に行った時に、前の席に座っていらした方がイラストになったチラシを楽しそうに読まれている姿を見て、何だか嬉しくなってしまいました。このチラシを見て、加入された方も多いのでは? このような営業促進や、先程のスペシャル番組の特別編成などをまとめいらっしゃるのがN氏。 この方、TAKARAZUKA1000days劇場の立ち上げにも参加され、一時、「新東京宝塚劇場を舞浜に建設」という話が持ち上がった際には、長い間お客様に愛された歴史と伝統のある日比谷で存続できるように、色々努力されたそうです。性格は一見、温厚そうに見えて、内に秘めた思いはなかなか熱い!また、「鳴かぬなら、鳴くまで待とうホトトギス」と、ものごとが熟すまで待つ、忍耐力がある部分と「鳴かぬなら、鳴かせてみせようホトトギス」と、人にディスカッションさせるのが上手な部分もありまして、私も、ついつい調子に乗って、アイディアを提案したりしてしまうのです。 ・・・私の場合は「鳴かぬなら、一緒に鳴こうホトトギス」、即断即決タイプといったところでしょうか? N氏の片腕には、T女史とその下にT氏。この3人こそが、いわゆるスカイ・ステージの頭脳部分的!?存在とも思われます。実は、3人とも宝塚とは関係ない他部門からこのCS放送に関わる事になり、必死に宝塚歌劇を勉強したようです。カスタマーセンターに届く皆様からのお問い合わせやご意見には、T氏が365日担当。開局前から現在に至るまで、このT氏がお客様の質問にひとつひとつ回答しているとか。T女史の方は、月毎の番組編成を担当されていましたが、彼女のパワフルな面が買われ!?この年末に初めて「宝塚クロニクル2003スペシャル」を制作することになりました。 忍耐力のありすぎるN氏に、何かと白黒ハッキリさせたい私は、たびたび苦言を申すときがありまして、そのような時には、彼の部下であるT女史とT氏が助っ人のようにN氏の味方をします。その様子は、まるで水戸黄門の“助さんと格さん”のようなコンビネーションそのもの。彼らの繋がりの強さを感じました。また、この“助さんと格さん”、自分たちの仕事が楽しいと、目を輝かせて語っておられました。人使いの難しい現代社会・・・、N氏はやはり、CSの“黄門様”なのでしょうか。彼の忍耐力、私も少し見習いたいと思います。 今年の後半は、主にスタッフ紹介を中心に書いてきましたが、来年からは番組について語っていきたいと思っています。12月と言えば恒例の第九コンサートなどが多く催されますが、この指揮者の方には、「磁力」―惹きつける力―が必要だとか。そしてそれは、ひとつの事への「追求心」へとつながるそうです。番組制作のプロデューサーにも同じ事が言えます。すなわち、ひとつの番組への追求心こそが、視聴者を惹きつけていくのではないでしょうか? 私も来年1月に、初プロデュース番組の放送があります。それにあたり「磁力」を元に番組制作に取り組んでいかなければと、心を引きしめて頑張っていく所存でございます!!次回は、先ずその話から・・・。 今年も残りわずかになりました。 また来年、このコラムでお目にかかれることを楽しみにしております! ありがとうございました。 |
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第19回
先月・・・10月のある日、家路に着いた私の耳に、鈴虫の鳴き声が、ことさら美しく聞こえてきました。「ああ、秋だな」と思えた瞬間でした。 しかし、私の感覚よりも季節のほうが、かなり進んでいるようで、もう冬の気配があちらこちらに・・・。 一番それを感じるのは、朝起きて水道の蛇口を捻った時です。 「冷たい!」まさに冬の到来を感じてしまいます。・・・自然は嘘をつかない。 気がつけば今年もあと2ヵ月・・・。 一年はあっという間というけれど、一日一日を日数に換算すると、この11月まで約300日。着実に24時間の時を刻む中で私たちはどれだけ充実した日々を過ごすことが出来たのでしょうか。 ニュースなどでは政治や経済、スポーツや芸能など様々なジャンルの話題でこの一年を振り返り、取り上げられる事が増えるころです。 そして、企業などの年末商戦も本格化。このタカラヅカ・スカイ・ステージでも年末に向けた目玉番組が着々と進行中!これについては、また来月お話ししたいと思います。シーズンに関係する企画番組は放送日から逆算してかなり前に準備をしていかなくては間に合いません。 まぁ、ファッション界のように何年も前からその年の流行を企画するというようなことはありませんが、この年末番組においては夏ぐらいから話し合いが行われています。 それにかける労力は大変なものですが、日々の生活において目標があるというのは生活の活性化にもなります。 明後日の日曜日はお友達とお食事、その次の週は恋人とデート!?、そして次の次の週はモチロン宝塚観劇!! それまでは一生懸命お仕事に励もう・・・番組スタッフも、視聴者の皆様方がスカイ・ステージに入ってよかったと思ってくださる番組を作るために、労力を惜しまず頑張ろう・・・ そして、それは結果的に、それに取り組む個人個人のやる気にかかってくることと思います。 ・・・と、ここまでは何かの目標についての意気込みをお話しましたが、特別番組のような単発のものと違い、日々の変化がポイントとなるのがニュース。 この放送の看板番組「タカラヅカニュース」が、この7月に新しいプロデューサーのもとリニューアルされました。 新しいプロデューサーK氏は、宝塚歌劇団の編集部に長年勤務、チーフという立場から、企画本の制作にも参加、その後CS放送へと移りました。 さすが編集部にいらっしゃっただけあって、スカイ・ステージに出演する生徒のスケジュール調整はさすがです。 これは想像以上に大変な作業で、出演する生徒が増えれば増えるほど複雑になり、全ては彼女の腕にかかっています。 K氏は今まで「スター・ロングインタビュー」など、生徒の心境を描く番組に多く携わってきましたが、宝塚全体を大きな枠で様々な視点から捉え、日々の宝塚を広く伝えるという大きなテーマが主体になりました。 リニューアル前の「タカラヅカニュース」を考慮したうえ、どのような番組にしていきたいかという問いにK氏は「タカラヅカニュースを見れば、最新の宝塚が丸ごと分かるような、宝塚の今を分かりやすく楽しく伝える番組にしたい」と答えてくださいました。 私の感じた大きな変更点は、5つ。 (1) スカイフェアリーズの司会を一人から二人へ (2) セットのリニューアル (3) 番組テーマ曲の導入 (4) 曜日ごとのコーナーの明確化 (5) 生徒の露出度アップ(スターへの独占インタビューなど) この(1)に関しては一人から二人になった分(スカイ・フェアリーズの男役と女役)、番組が華やかさを増したような気がします。 二人になったことで責任は分担されるように思えますが、そこで生まれる精神的な余裕によってカンペを見ないで番組を進めさせるなど、このプロデューサー、なかなか厳しい面も持ち合わせているようです。 (2)のセットのリニューアルについてはスカイ・フェアリーズの初々しさを重点に考慮したそうで、青空のさわやかさと木の温もりが上手く調和しアットホームな中にも躍動感を感じさせるものになっているのではないでしょうか。 また、土・日のニュース総集編の際は、専科の樹里咲穂が描いた5組をイメージしたイラスト画がバックに描かれています。 このような生徒の採用は、隠れた才能を見出すこともあり、私も大変微笑ましく見ております。 (3)の番組のテーマ曲は私の以前からの希望でもありましたので、この実現化をとてもうれしく思っています。 また、このテーマ曲にのせてスカイフェアリーズ全員の顔と各組のトップの顔が流れていて、これはCSの顔と宝塚の顔を知らず知らずに皆様に覚えて頂ける良いチャンスにもなっているのではないでしょうか。 作曲は西村耕次先生がして下さり、素敵な曲に仕上がっていますが、K氏はいつかニュースのエンディング曲に歌詞をのせCD化したいという夢もあるようです。 (4)の曜日ごとのコーナーの明確化については、「TODAY‘S CORNER」として、 月曜日・・・スター@らんだむ 火曜日・・・タカラヅカ記念日 水曜日・・・私のお薦めスポット 木曜日・・・宝塚歌劇公演豆事典 金曜日・・・SKY NAVIGATION としています。 「タカラヅカ記念日」というコーナーで、少し前に歌劇の創刊号について取り上げたことがありましたが、とても興味の沸く内容で、元「歌劇」編集長の丸尾長顕さんが後に日劇ミュージックホールを手がけたことなど、宝塚の外の世界への広がりを感じることが出来ました。 (5)の生徒の露出度アップについては、私が語るまでもなく、視聴者の皆様にはお楽しみいただいていることと思います。 この他、ニュースの速報性を存分に生かして、11月21日の月組の初日には、その様子を生放送する予定だそうです。皆様、どうぞお楽しみに!! これらをすべて調べたり、準備したり、細かいことがたくさんあって、ディレクターさんたちも大変だとは思いますが、看板番組であることに誇りを持って、更に更に!「ここに、スカイ・ステージあり!!!」という番組にしていっていただきたいと思います。 ・ ・・先日、ある番組で、瀬戸大橋を作られた方のお話が私の心に響きました。 その完成までに何十年もの時を費やし、失敗を繰り返し、様々な壁にぶつかりながらも橋を作り上げたお話でしたが、その先頭指揮を執った方が後にその日々を振り返りこのようなことを語られていました。 「この大きな橋を作り上げたからといって、必ずしも自分の人生が偉大であるとはいえない。橋を作ったことと人生とは別の問題であり、また偉大な人生というものがどんなものであるかということに関しては、大変難しい問題である。」 よく考えてみれば、偉大な人生というものは自分で言うものではなく、人が認めてくださるものだと思いますが、1日1日をどれだけ充実して過ごす事が出来たかがその人の人生を豊かにしてくれるものであり、人が偉大だと感じるものではないかと思いました。 またこの方は、人を使うのが大変お上手だったようで、自らが動くことで自然に人がついてきたようです。 さて、スカイ・ステージのプロデューサー陣はいかに!? このCS放送における4人のプロデューサーの紹介が終わりました。来月は先にご紹介をしているI氏と同様この放送の先駆者でもあるN氏(主に営業促進担当)にお話を伺ってみたいと思います。 スタッフ紹介は来月で最後となります。 決まり文句ではございますが、朝晩めっきりと冷え込んでまいりました。皆様お風邪など召しませんように、お気をつけてお過ごしください。 |
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第18回
東京では9月に入り、まるで季節が一月遅れたかのような、陽射しの強い日が続きました。しかし私は、その暑さとはまったく逆の冷たいクーラーの部屋に缶詰状態・・・。というのも、この10月に宝塚を退団してから2年ぶりにミュージカルに出演するということで、そのお稽古のために冷蔵庫と化した稽古場にいたわけです。 そしてその寒さの中・・・、私の服装は腕丸出しのノースリーブばかり。 現役時代はかなりの寒がりであったのと男役だったのも重なり、肌の露出もほとんどなかったのですが、今では袖があるものを着ると肩がこってくるような気がするほどです。 寒がりなのは未だに直っていませんが、たとえ肌が「寒い!」と感じてもそれに耐えられるだけの「抵抗力」が体内で蓄えられたためだと思われます。 まぁ、それだけ現役時代の仕事がハードだったともいえるでしょう。 (これは体脂肪率の話とはまったく関係のない、自論であります!) 私にとっては、腕を見せる度合いが多くなったことが、退団後の最大の変化!?でしょうか・・・それもちょっと寂しい気もしますが、身体が強くなった証と前向きに捉えております! では、その力強くなった!?私が初めて体験した、外の世界の方々とのお稽古場はいかに!? なにせ女性が演じる男役ではなく、実在!?の男性と一緒にお芝居をするのは初めて。 男性が演じる男性を近くにしたら、どんな違和感を感じるのだろうと最初はドキドキ、(ちょっぴり期待も!)でしたが、始まってしまえば、そんな不安もどこへやら。とても自然にその中に溶け込んでいました。 中でも特に自然さを感じたのが、意外にも演出家からお芝居の駄目出しを聞いている時だったのです。 椅子に座っている演出家の周りを、出演者たちが直に床に座って聞くのですが、そのときの醸し出す雰囲気・・・。 どこのお芝居のお稽古でもこの様な状況はあると思いますが、この空間の中で出演者は演出家という「ただ一人の人」に気持ちを集中させます。 ここには男役でも女役でもない、男性でも女性でもない・・・「演者」という魂たちがひとつの方向に向かっている・・・そんな熱い思いが感じられるのです。 まさに宝塚時代の「経験」が甦ってきたという感じです! 時として非常に頼りになるこの「経験」という存在。 在団中、大劇場をはじめ、バウホール、ドラマシティ、全国ツアーとさまざまの大きさの劇場にめぐり合ってきました。 そのおかげで退団した後も、初めての劇場で集客数や小屋の作りが多少違っても、その過去の経験が「引き出し」を作ってくれて、私をとても助けてくれています。 まさに、宝塚に感謝!!といったところです。 でもこれは残念ながら、「舞台」においてのみ通用することで、テレビ社会においては「引き出し」というものがほとんどありません。 これと同様、舞台中心の宝塚にとって、このスカイ・ステージは、まったくの新しい分野。特に「タカラヅカニュース」に関しては、舞台経験も少ない下級生(スカイ・フェアリーズ)が番組を務めるということもあり、スタッフを含め本当に大変だったことと思います。 そこで今回は開局当時、この番組を担当した女性プロデューサーN氏にスカイ・フェアリーズについて、話を伺ってまいりました。実は彼女、前にも他局のCS放送で開局に立ち会った「経験」があるそうです。 とはいえ、番組のプロデューサーという立場は初めて! 以前は「歌舞伎」の専門チャンネルにいたそうで、男性だけで演じられる世界から女性だけで演じられる世界への逆転職!?といった感じでしょうか? 彼女を取り巻く空気が一転したと思いきや、初のプロデュース番組が、この放送のメインであるニュース担当!しかも司会は初めてづくしの若いフェアリーたち!! まるで音楽で言えば、日本の名歌からロックに行ってしまったほどに、戸惑いの真っ只中!・・・彼女の血流も波打っていたことと思います。 彼女たち(スカイ・フェアリーズ)を担当して、まず感じたのは声。 特にすべてにおいて、「第一声」が大きいということだったそうです。 「みなさん、こんにちは!」でいうならば、「み」のことですね。 これは私も身をもって体験したことがあります。 ディレクターの「はい10秒前、・・・5・4」という声の後はまったくの無音状態。 しんと静まり返る中、ディレクターの指先のみが時を刻みます・・・「さぁん・にぃい・いぃち」・・・そしてゆっくりと手のひらが翻され・・・「ハイ、ドウゾ(ゴジユウニ!)」。 まるでこの番組を活かすも殺すも貴方次第よといわれているような気がして、私も未だに緊張する瞬間です!! ゆえにその緊張を追い払う意味でも、第一声は大きくなりがちです。 そして2番目は、ニュースを読む目線。 ものによって、カンペ(いわゆるカンニング・ペーパーというものです)が、カメラの横に出されるときがあります。 司会はほとんどカメラ目線のように見せながら、それを読みます。しかし不慣れだと瞳が動きすぎて、それを読んでいるのは一目瞭然、視聴者の皆様に分かってしまいます。 しかし意外なことに、目の小さい人が読むと、瞳の動きが最小限にとどまって見え、カンペを読むには適しているそうです。 そういえば以前、テレビでかなりの経験を持った方のカンペの読み取りを発見したことがありました。その方の瞳の動かし方に、流石だと感心させられましたが、よく考えたらその方、“つぶらな瞳”をお持ちだったような気がします・・・。 舞台では目の動き(輝き)が大切とよく言われますが、目の存在価値も時として、また使い方によって違うようです。 いずれにしろ、彼女の話しを聞く中で、不慣れな生徒を叱咤激励しながらも、愛情たっぷりの親心を感じることが出来ました。 この愛情を感じながら、初代フェアリーズたちが、ここでの良い経験を舞台に生かしていってくれることを望みます。 話は変わりますが、宝塚の男役は舞台上では、あまり腕、特に二の腕というものを見せません。 この二の腕、意外とその人間の本来の姿を見せてしまうのです。 最近は筋肉たくましい男役も増えてまいりましたが、この部分を出すと女性というものが姿を見せるようで・・・「素肌=素の人間」それに比べ「男役=この世に存在しない神秘的なもの」。この神秘的なベールが華やかな衣装となり、男役を作り上げてくれるのかもしれません。 それを考えると冒頭に書いた、腕丸出しの私は早くも人間界に舞い降りたということでしょうか!? 1年間「タカラヅカニュース」を担当したN氏。 皆様からのご意見・ご感想がとても参考になったとおっしゃっていました。 そして今年7月から彼女の担当が新しく変わり、その中で、皆様からのリクエストによる番組「リクエスト!スター名場面」が7月からスタートしました! 初回は月組の紫吹淳でしたが、この時も皆様からたくさんのリクエストを頂いたようです。(ありがとうございます!) このようなリクエスト番組は何故か、躍動感を覚えます。 宝塚にとってはリクエストというものに、なかなか難しい問題が生じてまいります。 その合間を縫って!?このようなアットホーム的なリクエスト番組がこれからも登場するといいですね。 そしてメイン番組を受け持つという、貴重な「経験」をしたN氏。 経験というものは、その度に肌身に感じて、心に留めるものであってほしいと思います。 そして初代フェリーズ同様、いつか彼女の経験が大きな形となって、スカイ・ステージに花を咲かせて下さる日を楽しみにしています。 では来月は、彼女から「タカラヅカニュース」の担当をバトンタッチされた、これまた女性プロデューサーK氏にお話を伺いたいと思います。 10月は各地で体育祭、プロ野球の日本リーグなど、「スポーツの秋」が目白押しです。 私は、舞台という「芸術の秋」を過ごす予定ですが・・・皆様はどんな秋を迎えられるのでしょうか? 素敵な秋を過ごされること、祈りつつ・・・。 |
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第17回
世界各国では猛暑、そして日本では冷夏と異常気象が発生した今年の夏。東京では雨の日が多く、傘を差すのが嫌いな私にとっては辛い日々が続いていました。 皆様は今年の夏、どのように過ごされましたか? さて今回は、歌劇団の星組と宙組のプロデューサーを務めたことのあるK氏について語ってみたいと思います。 彼は、以前お話したS氏と共に舞台映像を手掛ける他、「演出家列伝」「ドリーム・メーカーズ」「宝塚クロニクル」「トップスターの系譜」そして、「湖月わたる 新たなる飛翔」などの特別番組を担当しています。 「演出家列伝」や「宝塚クロニクル」を担当するだけあって、このK氏はかなりの“宝塚の歴史通”であります。 以前、私が宝塚の系譜を簡単に作ってみてほしいとお願いしたところ、K氏より「すでに作ってあります!」と、早々の返事がありました。 早速それを見せていただくと、宝塚の簡単な仕組み、公演が出来るまでの過程、宝塚の歴史と共にその時代に関わってきた代表的な生徒の名前や、そのとき起きた世界事情などの入った年表などが綿密にまとめて書かれてありました。 何故このようなものを作ったのか聞いたところ、大学時代の仲間に自分たちの仕事を紹介しあうことがあったそうで・・・。 仕事外でここまで宝塚のことをまとめられるなんて余程の興味がないと出来ないのではと思いましたが、それもそのはず! 彼が宝塚に興味を持った理由に、この世界の“システム”があったそうです。 生徒の育成(音楽学校→初舞台→新人公演→本公演→退団)、それを支える様々なシステム(雑誌の「歌劇」や「宝塚グラフ」を含む)など、この世界には、他に類を見ないことがたくさんあります。それらほとんどのシステムが、彼の頭にはインプットされていて、何かわからないことがあると、その場で正確な答えを聞くことが出来ます。 この彼の才能に気づいたときは、「Dr〇〇の宝塚豆知識!」などという番組を作りたいと思ったほどです! (これはかなり真剣に考えました!!) それからもうひとつ、彼の特徴として“保守的”であることが挙げられます。 宝塚の内部にも、外の世界に扉を開こうとする“改革的”な人もいれば、伝統を守ろうとする“保守的”な人もいると思います。 その保守的な部分を、彼はかなり持っているような気がします。 大学時代、漫画研究会に所属していたというK氏。 彼の劇画という世界から連想する「美意識」は、宝塚を応援してくださる女性の方にも通じるところがあると思います。 そして、その彼の宝塚における「美意識」としては、宝塚は劇場で観るものであるという思いが強く、生徒の素顔を見せるという、ある意味「秘密のベール」を開くことに関しては、かなり危機感を抱いているように感じます。 では、その保守的な彼が、この「スカイ・ステージ」というどちらかといえば、改革的な分野に入り込むとどうなるか・・・。 「秘密のベール」というものは、一度開いてしまうと、次はもう少し、その次は更に・・・と、限度がなくなってしまい、最後には「秘密」というものがなくなってしまいます。 秘密=神秘的・・・これが、90年も続くこの世界の特徴ならば、それを守らなければなりません。 とはいえ、テレビという公開されたメディアの、このスカイ・ステージで、それを守り通すのは大変困難なことだと思います。 このような状況のなか、彼の存在はとても大切になってくると思います。 彼も、視聴者の方のご要望やスタッフ間の「更に良く」という思いを、出来るだけ「神秘性」を残すという方針で、苦労、配慮していることでしょう・・・。 ではその為にはどうしたらよいか・・・。 これは前にも述べたように、番組の料理の仕方=“色づけ”が大切になってくると思います。 彼の番組でいうならば、「演出家列伝」「ドリーム・メーカーズ」のような、公演を作る側をメインとしたもの・・・これは、この世界にいた人間にとってはたいへん興味深く、楽しみな番組の一つでもあります。 しかし、実際この方たちに接したことのない視聴者の方々にとっては、どこまで楽しんでいただくことが出来るのでしょうか。 この番組内において、話に出てきた公演の映像や写真を出すことにより、更にそのスタッフの方々に興味を抱いていただけるのではないかと思い、再放送の際は、そのような新たな編集を加えていただきたいとお願いしたことがありました。 また、彼の特別番組の中でも、「メイキング・オブ・エリザベート」は、保守的なK氏にしてはかなり思い切った映像を使ったと驚きながらも、一視聴者となりきり、稽古場で稽古する生徒に見入っていました。 視聴者の方にも大変ご好評いただいた番組でもありますが、番組の構成において、少々生徒に頼りすぎではという部分を感じ、あえてこの世界の神秘性を守ってくださる方だからこそ、もう少し味付けがほしかったと、苦言を申し上げてしまいました。 しかし、その後の「雨に唄えば プロダクション・ノート」については、かなり完成度が高く、この作品が出来るまでの過程をスタッフ側としてもじっくり堪能することが出来ました。 この制作に当たっては、かなりの時間と労力が費やされたと思いますが、K氏なりの愛し方でこの宝塚を守っていっていただくために、これからもその時間と労力で「秘密のベール」との戦いを続けていっていただきたいと思います。 −K氏のこれからの夢― 踊りの得意な生徒を使って、「ダンス・レッスン」の番組を作ってみたいとか・・・。 その実現を楽しみにしています! 宝塚時代と違って、仕事の移動に新幹線を使うことが多くなりました。 冒頭に書いた、雨の日の「傘」と同様、私はこの新幹線なるものがどうも苦手です。 飛行機の中では眠ることも、何時間もじっとしていることも出来るのに、何故か車内ではそのどちらも出来なくなります。 そんな時にする事・・・これはごく最近ですが、スカイ・ステージの番組を録画したDVDを液晶画面付きのポータブルデッキで見ること。 なんと勉強熱心と思われますが、少々自分の表の仕事が立て込み、見ていない番組が山ほどたまってしまったのです。 大量の録画されたものを目にしては、「早送りで見よう!」と思うのですが、なぜか再生するとほとんどの番組をそのまま見てしまいます。 私もかなりの宝塚ファンかも!?・・・と感じるひと時です。 そしてもうひとつ。 これはかなり前からしていることですが、駅の構内で経済紙を買うこと。 なんと固い人間だと思われそうですが、意外とこのコラムに参考になりそうな記事が載っているのです。 先日も企業の存続の秘訣に「マイナスの意見に耳を傾けろ」というようなものがありました。 企業のトップにいるとプラスの意見は届きやすいが、マイナスの意見は届きにくい。 今の企業のトップたるものは、それらの意見が届くのを待つのではなく、自ら聞きに行く姿勢が大切だというようなことが書いてありました。 幸い、私がかかわるスカイ・ステージの方々は、皆で力をあわせて頑張ろうという立場の方々が多いので、このマイナスの意見というものは、とても身近に受け取ることが出来ます。 視聴者の方々のご意見・ご要望ももちろんのこと、ブラウン管における宝塚の見せ方についての改革的・保守的な意見もあります。 そのうちのどれが正しいという明確な答えは出にくいと思います。 大切なのは、それらの意見をすべて把握した上で、自分たちがどのような道を歩もうとしているのかという、組織的な目標を統一する事ではないでしょうか。 人様々な意見のとり方があるので、意外と簡単そうに見えてこれは難しいことだと思います。 このCS放送も、まだ2年。いろんな経験を経て、目標を定めていく・・・今はまだ、その発展途上にあると思います。 自分自身としても、今と違った角度から、視聴者の方とスカイ・ステージの良いパイプ役になれればと考えています。 まもなく、お月さまのきれいな季節がやってきます。 そのきれいなお月様を見ながら、答えを見つけ出せたらと願いつつ・・・。 次回は、松竹の映像部門からこの宝塚の映像部門へとやってきた女性プロデューサーN女氏に話しを聞いてみたいと思います。 皆様、秋は「スポーツの秋」「芸術の秋」と申しますが・・・「食欲の秋」とも申します! 十分ご注意を!! |
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第16回 7月も半ばを過ぎたというのに肌寒い日が続き、今年はこのまま冷夏で終わるのかと思っていましたが、「もうすぐ8月だ!」という声が太陽に届いたのか、ここ数日、やっと夏らしい陽射しを感じられるようになりました。女性にとっては紫外線が大敵になりますが、やはり夏は、太陽が主役です! この夏の遅れを取り戻す意味でも、8月は太陽さんに大いに張り切って顔を出していただきたいと思っています。 何を隠そう、地上では小雨の降る中、熱〜い戦いが繰り広げられていたのですから・・・。 去る7月6日、このCS放送、タカラヅカ・スカイ・ステージでは、開局1周年を記念して「6時間生放送!& 舞台3元生中継!」という大胆不敵な!?企画に挑みました。 視聴者の方もこの番組を、大変楽しみにされていたことと思います。 また、当日6時間ずっとテレビの前に座りっぱなしで、この日一日をスカイ・ステージに捧げて!?下さった方もたくさんいらっしゃったことと思います。 スタッフの方に代わり、一言・・・ありがとうございました!! この企画を聞いた当初は、これにかかる人員や経験値においてかなりの不安を抱きましたが、スタッフの熱い思いを感じ、少々欲張りすぎたかなという思いはありつつも、まずは、彼らのこのチャレンジ精神を表したいと思いました。 実際、生放送を終え、視聴者の方々からの貴重なご意見ご感想を基に、各自の手ごたえ、反省点は、現場にいたスタッフが痛切に感じていることと思います。(後日、スタッフ一人ひとりが書いた今回の報告書からも、それは伝わってきました。) それらを踏まえたうえで、この6時間生放送は大変意義のあることだったと思います。 しかし・・・、立場上この放送について何も書かないというわけにもいきませんので、気になったいくつかの課題点を取り上げてみたいと思います。 まず大きなくくりとしては、スタジオを拠点に宝塚―東京―大宮(全国ツアー)の舞台3元生中継に、各組の代表によるお祝いコメントのVTRで番組が構成されていたと思います。 このスタジオについては、セットに一工夫加えるなどして、もう少し新鮮味を出した方が良かったのではないかと思いました。 ゲストに関しても、出演時間が短く感じましたので、もう少し長くても良かったのではないでしょうか。(これについては、スタッフの報告書にも多く書かれていました。) 生中継に関しては、カメラが1台という厳しい条件や、客席の皆様への配慮を考えると致し方ない点はありますが、引きの映像が多くなってしまうと臨場感はどうしても薄くなってしまいます。この場合、せっかくスタジオという本拠地があるのですから、生の映像とともに司会をしている生徒の声を加え、臨場感・緊張感を演出するのもひとつの方法だと考えられます。 また、全国ツアーの場合、大劇場と比べると照明の出力(明るさ)に限界があると思われます。それを補うための工夫も、今後の課題として検討・研究していって頂きたいと思います。 そして最後にひとつ・・・、今回司会を務めた初風緑・樹里咲穂、この二人の存在はとても大きかったと思います。竹下さんというプロのアナウンサーの方の支えがあったのも大きな要因ですが、言葉の明瞭さ・安心感など、司会としての責任は十分果たしていたと思います。スーパーバイザー特別功労賞といったところでしょうか・・・。 新しいスカイフェアリーズの皆さんも、頑張ってくださいね。 それにしても、6時間ほとんどテレビカメラの前にいるというのはどんな気持ちなのでしょう。カメラのレンズは、舞台のお客様と違ってすぐには反応が返ってきません。 ただじっと、そしてどっしりと、こちらにそのレンズの顔を向けているだけ・・・。 でも、そんなものを言わないレンズにも不思議な力があるのです。私も外の世界で何度かテレビのお仕事をさせていただく中で、徐々にこの不思議な力に気づくことが多くなりました。とはいえ、カメラを目の前にしたインタビュー番組などはどこを見ていいのか分からなくなったり、自然な呼吸が出来なくなったりと難しい点が多いのですが・・・。 そういえば!この現象は、在団中のお芝居で相手役と組んでラブシーンのように最接近した瞬間に似ているような気がします。あまりに近すぎて、どこに焦点をあわせていいものか悩み、相手の瞳の中に自分の顔を写しては、「あら、自分の目が寄り目になっていないかしら?」と心配したり・・・、いずれも長年の舞台生活による経験というものが解決してくれた点はあると思いますが、このテレビカメラのレンズに関しては、まだまだ経験の積み重ねが不足しております。 この「レンズの不思議な力」のひとつに、すぐに反応が返ってこないが、こちらが思っていることを包み隠さず、瞬時にしてレンズの向こう側へ伝えていってしまうという特徴を持っているので、収録中はよほど集中していないと大変なことになってしまいます。 “目に見えない真実“の伝書鳩といいましょうか・・・、まるでよく当たる占い師のように、このレンズの前では嘘をつくことが出来ないのです。 そして気がつくと、周りの空気が微妙に変化し、多少の時差をかけてやがて周りの空気となって本人に返ってくる。 この微妙な駆け引きは、生放送で顕著に出てきます。 これが生の面白さ、魅力というものなのでしょうか・・・。 今回、生放送中に視聴者の皆様から予想以上のメールやFAXが届いたそうです。 励ましのお言葉だけでなく、お叱りの言葉ももちろんありました・・・。 これはこの放送における皆様のご期待の大きさ=“目に見えない真実”の現われだと思います。そしてこれがレンズを通して「活力」となり各現場のスタッフに届けてくれたと感じました。 この皆様から頂いた活力を忘れずに、次へと進んでいって頂きたいと願います。 そして・・・ 最近、様々な分野の商品で日本製の製品が見直されてきたそうです。コスト削減や投資の問題などから海外で作られる製品が多くを占めるようになった今日。 製品は安いが、故障も多く、その修理費や5年先10年先の耐久性を考えると日本製の信頼性の強さ、確かさに行き当たったようです。 もともと手先が器用な日本人は、顧客のニーズに合わせた“ものづくり”に適しているのではないでしょうか。 タカラヅカ・スカイ・ステージもこれと同様、Made in JAPAN になるべく 「Made in TAKARAZUKA」の早々なる確立を目指していって頂きたいと思います! 今月は生放送に関しての話題が広がってしまいました。 番組プロデューサー、K氏のお話は来月に順延させていただきます。 あしからず、ご了承下さい! ではまた来月、お会いしたいと思います・・・。 |
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真琴つばさプロフィール 1985年宝塚歌劇団で初舞台。97年月組のトップスターに。『WESTSIDE STORY』『黒い瞳(プーシキン・大尉の娘)』『ノバ・ボサ・ノバ』な どで人気を集める。舞台での活躍は勿論のこと、トークショーやテレビ出演などでも宝塚の魅力を広く世間に宣伝し、宝塚のファン層拡大に大きく 貢献。写真集・エッセイ集・ムック本などでは企画にも参加。どれも大好評を得る。 2001年7月に宝塚歌劇団を退団。2002年7月21日には東京国際フォーラムにてファーストコンサートが行われるなど、今後の活躍が大いに期待 される。舞台人としての活動に加えて、在団当時から発揮していた卓抜な企画力、抜群のアイディア力を生かし、「TAKARAZUKA SKY STAGE」の スーパーバイザーに就任することとなった。 |
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